DATSUN S30初代フェアレディZレストア取材　第２弾！名古屋の川田自動車

みのくんがフェアレディＺを塗装する様子を紹介しましたが、実はその裏側で他のスタッフが地道な作業を繰り返し一台の車を仕上げて行きます。今回はセルジオさんと健太くんの作業風景を覗いてみたいと思います。

旧車の場合は、部品を取り外すのも大変で神経を使います。錆びの付き方も半端ではありません。慎重に外さないとネジは直ぐに折れてしまいます。生産廃止になった部品も多いので扱いには気を使います。

左右のドア、Ｒゲートを分解し、サビを取り除き補強します。特にヒンジの部分は、長年にわたって力が掛かるところです。この際しっかり補強します。

マスキングは、塗装面以外の面に塗料がかからないよう、その面を覆う作業のことをいいます。貼る前には、しっかり脱脂する必要があります。小さな隙間にも塗料は入り込みますので、2重に重ねて覆います。

S30型フェアレディーZの最上位モデルの「240ZG」に採用されたのが、このＧノーズです。この流線型のエアロは、Ｓ３０の魅力をさらに引き立たせているように見えます。Ｇノーズだけだと、がまがえるの目にも似ているように見えるのは私だけでしょうか。 ノーマルのＧノーズは生産が中止されています。今回は、程度がいい中古（ＦＲＰ）のＧノーズを仕入れ、綺麗に仕上げて組み付けることにしました。

健太くんが亀裂や割れている箇所にＦＲＰ（ガラス繊維と樹脂剤）を貼ってしっかり補強します。小さなキズやヘコミは、パテを縫って補修します。

作業中はマスクをしていないと粉がまって咳きこみます。下地の補修ができたら、サフェーサーを塗って表面を綺麗に整えます。

セルジオさんがＧノーズを脱脂剤で綺麗にふいていました。あまりにもスベスベしているので手で触ってみたかったけど「ダメ！」としから れてしまいました。指の油が付くと塗装がはじけて仕上がりに左右するので気を付けるのだそうです。

いよいよＧノーズの塗装が始まります。何度も何度も塗装を重ねます。最後は、クリアー塗装を2回繰り返して完了です。仕上がりは、輝きも色の深みも増して最高のでき！セルジオさんが塗装の仕上がる様子を見て「女性の肌もキメの細かいほうがきれいにお化粧ができますよね」説明してくれました。車の塗装もきれいに仕上げるためには、下地を地道に整えることが大切なんですね。

全ての塗装が完成したあとは、補修した部品をひとつひとつ慎重に組みつけていきます。同時に、仕上げの磨きをかけます。みのくんが塗った塗装をさらに引き立てます。（塗装の様子はこちらから・・・）

いよいよ最終チェック！

納車まであと少し、最終チェックは、スタッフ総出で行います。最後まで手を抜きません。小さなボルト一本まで色を合わせて塗ります。